がん研究向け3Dチッププラットフォームに関する論文が発表されました  ~三菱ガス化学も参画する、アリゾナ大学とHonorHealth Research Institute主導のプロジェクトによる研究成果~

2026年1月28日

 三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊佐早 禎則、以下、当社)は、がん研究において、生体模倣システム「ASTEROIDS (Apparatus to Simulate Tumor Environment and Reproduce Organs in an Interactive and Dynamic System)」を用いた前臨床評価が可能であり、治療に対するヒト患者反応の予測精度が高められることを示した研究論文が発表されましたことをお知らせいたします。この成果は、アリゾナ大学とHonorHealth Research Instituteが主導し、当社が参画した国際共同研究によって達成されました。

 当社は、アリゾナ大学応用ナノバイオサイエンス・医学センター(以下、ANBM)との密接な協力により「ASTEROIDS」の設計・製造、さらに将来的な商業化に向けた開発を進めています。この生体模倣システムにより、前臨床モデルで得られた知見をヒトの臨床結果へと高い精度で橋渡しすることを可能にし、創薬研究におけるヒト予測性の向上に貢献します。

 今般、Cell Press社の科学ジャーナル「iScience」に掲載された当該査読論文「A human 3D culture-organ-on-chip platform for investigating the tumor microenvironment response to ionizing radiation(10.1016/j.isci.2025.114236)」では、肺がんに対する放射線治療のシミュレーションと、腫瘍微小環境における腫瘍細胞と免疫系の相互作用および免疫応答について記されています。本研究は肺がんに焦点を当てていますが、この技術はあらゆる固形腫瘍へ応用可能です。
 この技術は、アメリカ食品医薬品局の新たな方針であるFDA Modernization Act 2.0に沿ったものであり、AIベースの計算モデル、Organ-on-a-Chip、オルガノイドなど多様な代替アプローチを活用することで、ヒトの生体特性を反映した評価を可能とし、高度な分子療法や薬剤開発における動物実験削減に貢献します。

 当社はまた、2025年4月に国立大学法人愛媛大学医学部と「創薬プラットフォーム開発講座」を設立し、バイオメディカル研究の先駆として初めて学術機関へのANBMの「ASTEROIDS」技術の移転を開始しました。この講座では、「ASTEROIDS」を活用し、現在の創薬トレンドや解決されていない医療ニーズに対応するためのヒト疾患モデルの開発を進めています。

 当社はミッション「社会と分かち合える価値の創造」のもと、未来の健康社会に貢献する技術の開発と社会実装を継続してまいります。

以 上

お問い合わせ先

三菱ガス化学株式会社
総務人事部広報グループ
TEL:03-3283-5040